こんばんは(^ ^)
お立ち寄りいただきありがとうございます!
前回の続きです。
家を出て少し経った頃の話しです。
わたしは実家の最寄り駅から、2駅離れたところに住んでおり、電車から、両親の職場が見えたので、いつも眺めて通勤していました。
ある日の仕事帰り、両親の職場の電気が消えていました。
嫌な予感がして、実家に電話をすると、たまたまきょうだいが居て、父が倒れた事を知りました。
すぐに病院へ行きました。
脳梗塞でした。
父は呂律が回らず、会話の内容も少しズレていました。そして、しきりに仕事の心配をしていました。あと、タバコが吸いたい。と。
それからは、仕事の帰りに毎日父の居る病院へ行きました。
そんな中、母親が、家業を手伝って欲しいと言ってきました。
父が、わたしにやらせる。と言ったらしい。
わたしは昼間の仕事を辞め、家業の手伝いをしました。
夜の居酒屋は、そのまま続けました。
ある日、父の病院で帰り際に、また来るねー。と言い、父は「あぁ、頼む」と言いました。
それが父との最後の会話でした。
次の日、大きな台風が来たので、父のところに行きませんでした。
倒れてから毎日行ってたのに、その日だけ、行かなかった。
その時に父の容態が急変していました。
今でもその日、行かなかった事を後悔しています。
最期には間に合いました。
たくさんの管に繋がれて、やせ細った父の手をぎゅっと握ると、意識のないはずの父が、ぎゅっと握り返してくれました。
お父さん
今までありがとうございました。
母親とわたしに看取られ、そのまま父は逝きました。
倒れてから、2ヵ月くらいでした。
子供の頃から、あまり話す時はなかったけど、とても優しい父でした。
父はわたしを可愛がってくれました。
病気で辛そうな父だったけど、一緒に過ごせる時間があって本当によかった。
その頃、きょうだいは皆、海外で生活していました。
父が倒れた時は、たまたまひとりのきょうだいが帰って来ていた時でした。暴力きょうだい ではない方です。
葬儀も済んで、きょうだいはそれぞれまた海外へ戻り、わたしは家業の手伝いを続けていました。
その間、きょうだい達が帰って来ていても、1度も実家へ泊まる事はありませんでした。
ここまでお読みいただき、お付き合いいただき、ありがとうございました!